まるでRPGのダンジョン 伊尾木洞 高知新聞ミリカ連載
伊尾木洞、まるでRPGのダンジョン
2016年から連載を続ける高知新聞ミリカ
今月のミリカには、伊尾木洞を掲載致しました。
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伊尾木洞の人気が止まりません。数年前から
大手旅行会社のツアーに採用され、じわじわと
認知度は高まっていましたが、NHKの連続テレビ小説
「らんまん」のロケ地として登場したことから、
人気に火がつき、高知を代表する観光スポットとなりました。
伊尾木洞は、安芸市の市街地から東に進んだ
国道55号沿いにあります。
昔、この辺りが海だったころに波の侵食によってできた
海食洞で、高さ5メートル、幅4メートル、長さ40メートル。
洞窟の奥には、たくさんの種類のシダが自生しており、
牧野富太郎博士も実際に植物採取に訪れました。
国道、行き交う車両、民家、交番、コンビニ…と、
高知のどこにでもある日常の風景の傍に、
突如大きく口を開けた太古の世界。
足を踏み入れると、
ごつごつとした濡れた岩肌、
体にまとわりついてくる湿気、
光の届かない不気味な天井からは冷たい水滴、
洞窟を抜けるとそこには、
びっしり壁面を覆う緑一色のシダ類…。
さっきまでいた日常の風景とのギャップに、
RPGゲームのダンジョンにうっかりと
迷い込んでいまったかのような気分にさせてくれます。
洞窟内の地面は水が流れていることもありますので、
国道55号沿いにある観光案内所で
長靴を貸りることをおすすめします。
伊尾木洞のシダ類は国の天然記念物に指定されていますので、
採取は禁じられています。